ノンエンジニアの営業とかディレクターの人とかがコード読み書きできた方がいい理由

この文章を書いた理由

大学のときの後輩と飲んでて、彼はとあるWEB企業でコンテンツ制作的な仕事をしているのだけど、彼の会社の人材はエンジニアが半分を占めるらしい。

後輩は自分の4つ下で、自分がプログラミングを始めた年齢よりも若いので、今からでもプログラミングやんないの? とか聞いたら別に興味ない的な返事が帰ってきた(ような気がする。かなり酒飲んでたので具体的な返事は覚えてない)ので、エンジニアじゃない人がコード書ける(読める)ようになっとくとどういう嬉しいことが起こるかを書いておこうと思った。

お客さんとか社外の人に対して、自分が扱ってる製品の説明ができる

自分の前職は全然IT系じゃないけど、やはり技術を売りにしている会社で、そこでは営業をしていた。でも技術の詳細については教育を受けたわけではない。だからお客さんに対して商品説明するときに苦労した。

テキトーなことは言えないので技術に関する問い合わせに関してはいちいち技術部に確認のための質問をしないといけないし、お客さんに対する返事も遅くなる。スケジュール的な余裕が無いときとかは結局現場に入ってる技術部スタッフに時間を作ってもらってお客さんと直接打ち合わせをしてもらうみたいな、最初からそうしとけよ的な流れになることも多かった。

しかしある程度の技術的な知識があれば、そういうムダはかなり省ける。打ち合わせの初期段階とか製品の説明とかの段階で必要なのは具体的な実装とか構築レベルでの話では無いだろうから、打ち合わせの結果に問題があれば技術部からツッコミをもらうという程度で済むようになるはずだ。

ディレクター職の人の場合も同様で、外部ベンダーとかに何かを依頼するときに自分の製品が一体何をやってるのかということが大まかにでもわかってれば、わざわざ技術部の奴を呼んできて説明をさせる手間が省ける。

もちろんある程度大きい会社になってくると本職でもない人間が半端な知識で話すのは難しく、結局機嫌悪そうな技術部の奴のおだてたりなだめたりしてお客さんに対する説明をさせる必要があったりするのかもしれない。

でもこういうのは細かいところで色々恩恵がある。コミュニケーションの速度が速くなり、誤解も少なくなる。技術の話が通じる営業とかディレクターは、社外の人間からも結構信頼される。そもそも自分が売り込んだり制作したりしてる製品のことなんだから、それについて知識が多くて困るということはあり得ない。コードが理解できるとさらに自信を持って製品について話すことができるはずだ。

技術部の奴らから一目置かれる

一部のエンジニアは、あからさまに営業とかディレクターを見下している。コードが書けない奴ら、スーツ着てる奴ら、というくくりだ。

見下すだけではなくて、信用もしていない。彼にとって営業とはテキトーに夢みたいなことを客に吹き込んで仕事を取ってくる奴らと同義であり、ディレクターとはろくに打ち合わせもせず無茶なスケジュールを組んでくる若造のことである。

そういうエンジニアの傲慢な態度を実際に目の当たりにした人も多いことだろうと思う。彼らは技術力で上下関係が決まる世界で生きていて、それが世界の全てだと無意識に思ってしまっているので、技術がない人のことを自然体でバカにしてしまう。

そんな一部の傲慢なエンジニアの態度も、技術がある人とか技術に興味を持っている人に対してはいきなり優しくなることが多い。コードを理解できる人に対しては、「あいつはわかってる営業(ディレクター)だ」という扱いをする。

結果的に、コードを書けるようになっておけば、いつも機嫌悪そうだったエンジニアとも意思疎通できるようになり、普段はすぐ突き返されてた質問とかも気さくに答えてくれるようになったりする。

前項でも書いたように大きな会社だと社外の人に対しては自分が独自に会得したプログラミングの知識を打ち合わせとかで活かすというのは難しかったりするだろうが、対社内のエンジニアについてはどんな職場だろうとコード書けるようになることの恩恵が享けられると思う。

ともすると自分単体で処理できる作業の幅が増える(嫌な技術部の奴らとの会話を減らせる)

コードが書けるようになると、ちょっとした作業は自分でできるんだから自分でやれよ、という流れになる可能性も高い。毎月の集計処理的なスクリプトの実行は自分でやったほうが速いということは十分にありえる。

コード書けない人とか黒い画面怖い人だと、そういう定例的な作業を毎度毎度エンジニアに頼む必要があるが、ターミナルを開いてサーバーにログインしてコマンドを叩く、位のことができれば自分でやれる。今エンジニアは人手不足で忙しいし、売り手市場だから偉そうにしてることも少なくないだろうから、ちょっとした作業を自分でできるようになると嫌な態度を取るエンジニアとのコミュニケーションを減らせて精神衛生上良い。

まとめ

実際に手を動かす人じゃなくても商品知識を持っとくというのはどんな業界だろうと当たり前のことで、例えば飲食の会社に総合職として入社した人であっても2年間は現場の厨房やホールで働くと聞く。それによって商品知識を得るわけだ。現場で作られている商品が核となって全ての業務は進んでいくのだから当たり前である。

それがWEBとかシステムに関しては当てはまらないということはない。WEBの会社で働く人は全員プログラミングができるようになっといて悪いことがあるはずがない。